2013年12月13日金曜日

8月11日(日) バッファロー~ナイアガラツアー~




アメリカ滝(手前)からカナダ滝(奥)へ進む「霧の乙女号」(中央)
右側に見えるのはカナダの高層建築群
バッファローから北に約30km、ナイアガラフォールズ市にあるナイアガラの滝に出かけました。この滝は、エリー湖からオンタリオ湖に流れるナイアガラ川にあり、川の途中にある急崖を流れ落ちていて、ゴート島(アメリカ領)を挟んでカナダ滝(落差53m、幅670mとアメリカ滝(落差21m34m、幅260m)に分かれています。さらにアメリカ側では、ゴート島とルナ島との間にブライダルベール滝(落差55m、幅15m)が流れています。ここにくるまでナイアガラの滝は自然豊かな場所にあるのだろうと思っていましたが、滝のすぐそばまで高層の建物が林立(特にカナダ側)していて街の中という印象です。ガイドの話しによると、平均毎分110,000m³という豊富な水量があり、それを水力発電に利用したことがバッファローをはじめ五大湖周辺の街を発展させたのだそうです。また、1950年代までその水量は年間1mずつ崖を削っていたため浸食を減少させる工事が行われましたが、遠い将来には滝がエリー湖に飲み込まれてしまうそうです。

顔を上げられません
さて、青いカッパを頭からすっぽりかぶり、3つの滝を下から眺める「霧の乙女号」クルーズへ。最初はゆったり眺めていましたが、カナダ滝に近づくにつれ上下左右からものすごい風としぶきが来て一寸先も見えません。せっかく滝つぼまできたというのに何も見えず馬蹄形の全貌はわからずじまいでした。
次はブライダルベール滝の直下から滝を眺めることに。今度は黄色のカッパに着替え、ゴム草履にはきかえます。エレベーターで「風の洞窟」まで降り、洞窟内を歩いてブライダルベール滝の下へ。ここからは木製の階段足場を歩いて登り、さらに滝に近づきます。この足場は細い柱が崖の上に乗っているだけの簡易なもの。冬になると凍って壊れてしまうので毎年作り変えるのだそうです。登りつめた先の展望台ではどうどうと流れ落ちる水が容赦なく体にふりかかり、キャーキャー騒ぐ声も轟音にすべてかき消されました。
アメリカ滝の上では、えっこんなに低いの、というような手摺のすぐ向こうでナイアガラ川が滝になって流れ落ちていくようすを見ることができます。引きずり込まれそうな感覚。この手摺に腰かけ誤って滝に落ちた人もいると聞きました。

虹がかかるブライダルベール滝
自然の力の大きさをまざまざと感じさせるナイアガラ。世界中の人を惹きつける魅力が満載です。そのナイアガラに悲しい歴史があったと知りました。200年前、ナイアガラ川とその周辺地域(エリー湖、オンタリオ湖、セントローレンス川流域)がアメリカとイギリスがカナダを巡って争った米英戦争の激戦地となったそうです。このあたりに住んでいた先住民は、自分たちの土地に入植してきたアメリカを嫌い、イギリス側について戦いましたが、その過程で多くの先住民が命を落としたそうです。非業の死を遂げた先住民の人々の声なき声が聞こえてくるようでした。

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