2015年12月1日(火)
今日は、上杉山通小学校5年生4クラス148名の総合学習「考えよう未来のまち~上杉公園デザインプロジェクト~」の5回目の学習です。前回11月24日にグループバブルダイアグラムを描きましたが、出来上がった図を見るとボール遊びスペース、遊具スペース、休憩スペースなどの大きな空間の配置や、安全柵・ゴミ箱・トイレの設置が主になっていて、学校の先生も私たちもワクワクするようなアイデアが足りないと感じていました。また、活動中にはどのグループにも2~3人ぐらい話し合いに入れない子がいたことも気になっていました。これは個人で考える時間をとらずにいきなりグループ活動に入ったためではないかと反省。この日グループバブルの発表と模型作りに入る予定をとりやめ、まずは個人でバブルダイアグラムを描き、それを持ち寄ってグループバブルダイアグラムを見直そうということになりました。
授業のはじめに「前回のバブルダイアグラムは楽しさに欠けています。このままでは模型作りに入れません」と駄目だし。そして「ノーベル賞を受賞した山中伸弥先生は『人間は失敗からしか学べない』と言いました。みんなも楽しくない公園という失敗から学んで、では楽しくするためにはどうしたらよいかを考えてひとり一人がバブルダイアグラムを描いてください。それをもとにグループのバブルダイアグラムを見直します」と今日の目標を伝えました。
さらに東長町小の6年生(2001年)が描いた長町中央公園のバブルダイアグラムを見せて「公園の真ん中に川の流れをつくる」「山のように土を盛り上げてその上に溜池をつくる」「遊具の代わりにヒミツ基地をつくる」など楽しそうなアイデアを紹介すると子どもたちの目がきらり。こうして個人バブルダイアグラムの活動がはじまりました。
子どもたちは公園の平面図(A4紙)の上に黒マーカーとクレヨンを使ってどんどんバブルダイアグラムを描いていきます。直したいときやもっと別のアイデアが出てきたときのために用意したトレーシングペーパーも次々に無くなっていき、「新しい遊具で公園を取り囲む」「土を盛り上げて洞窟をつくる」「ひまわり迷路をつくる」「水路と田んぼをつくる」「ツリーハウスをつくる」などおもしろいアイデアが続々と出てきました。
みんなが楽しめる公園にしよう |
ツリーハウスのある公園 |
グループバブルダイアグラムを見直そう |
話し合いはなかなか前に進めない状況が生まれてきました。たとえば「水路をつくりたい」と主張した子に対して「小さい子が溺れる」といって対立していたグループがありました。ほかでも同様の議論になっていたグループがあり、「排除するのではなく、生かしていく方法はないのか考えるように」とアドバイスしましたが、議論は平行線をたどっているうちに時間切れに。次回の模型作りまでに学校でさらなるグループ活動を行うことで今日の授業は終了となりました。
課題が見つかりましたが、これもひとり一人のアイデアが具体的になってきたことによるもの。これから模型作りに入りますが、異なる意見を調整してより良いアイデアを積み上げて公園をデザインしていくように子どもたちの活動を見守っていきたいと思います。
子どもたちの変化を見てひとり一人が目当てを持つことがどのくらい大切なことなのかがわかり、私たちこそ失敗から学んだのだと思いました。
子どもたちの変化を見てひとり一人が目当てを持つことがどのくらい大切なことなのかがわかり、私たちこそ失敗から学んだのだと思いました。
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