2016年10月25日火曜日

上杉公園デザインプロジェクト~あすと長町中央公園をたんけんしよう~

 1019日(水)
上杉山通小学校6年生146名は、自分たちの住んでいる地域の公園をデザインすることを通して、地域の一員として自分ができることを考え、実践しようとする資質や能力を育もうと、昨年度に引き続き上杉公園のデザイン学習を行うことになりました。子どもたちは昨年度5年生のときにも上杉公園をデザインしましたが、今回は、上杉公園のリニューアルデザインに向けて上杉山通小と仙台市青葉区公園課との連携により実施されることになり、再びネットワーク仙台がデザイン学習の支援を行うことになりました。1013日には青葉区公園課から子どもたちにデザインが依頼されています。

依頼を受けた子どもたちは、実際の公園を見てデザインの参考にしようと、昨年のデザイン学習でお世話になったランドスケープアーキテクトの森山雅幸先生がデザインした「あすと長町中央公園」を見学することになりました。
 ここは長町駅から徒歩3分の立地。廻りはまだ工事中のマンションが林立する新しい街にある広い公園です。
全景をパノラマで撮影してみました
保育園児や小さな子どもたちを連れたお母さん、シニアのお散歩の方など、たくさんの人たちが三々五々遊んでいるなか、6年生がやってきました。
はじめにネットワーク仙台から今日の活動について説明。上杉公園の大きさを白いテープで表しているので上杉公園がどのくらいの広さがあるかを確認してほしいことを伝えました。このテープは、子どもたちがやってくる前に太白区と青葉区の公園課の方々と協力して張ったものですが、目の前の公園を一回り小さくしただけで、思っていたより大きな面積であることにスタッフ一同驚きました。
そして今日のゲストの森山先生から、この公園の特徴や公園のデザインで大切なことなどのお話しをうかがいました。
「公園のデザインを考えるとき、一番始めに考えることは場所性です。この公園は新しくできたまちのなかにあります。それから太白山が見えます。そういうことを考えながらデザインしました。上杉公園には大きな木がありますね。公園になる前は学校があったそうで、その時の木が大きくなってたくさん残っている、そうした歴史も考えてください。公園には子どもや高齢者などいろいろな人が来ます。自分が楽しく遊べる公園だけではなく、みんなが楽しいと思える公園とは何かを考えてください。緑があるところには、虫や鳥など生き物が来ますし、木は風が吹くと音がします。人、木、虫、鳥、全てを感じながらデザインしてください。危ないところがないように考えるのも大切です。そして何よりも愛情を持ってデザインしてほしいと思います。」
森山先生(右端)からアドバイスをいただきました
 

その後1時間ほど公園を探索。遊具に飛び乗ったり、ストレッチ用の器具を体験したり、400メートルあるというコースを走ったり、見晴らしの良いところから眺めてみたりと存分に楽しみながら、利用者へのインタビューを行っていきました。
遊具スペース担当は体験が大事!
上杉公園のデザインはクラスごとに行われますが、各クラスともに上杉公園を遊具エリア、休憩エリア、ボールエリアの3つの担当グループにわかれてデザインします。また、それぞれのグループの子どもたちは、環境,防災,景観,レクリエーション,福祉という役割に分かれています。
休憩エリアを担当する子は、休憩所で休んでいる親子に、ここによく来るかどうかを質問。「ここから新幹線がよく見えるので子どもが喜ぶし、屋根があって日差しがさえぎられるのでいい」との返事に納得した様子でした。
防災を考える子は、太白区の職員にこの公園の防災機能について質問。「災害時多くの人たちが避難できるように真ん中の広場を広くしたこと、通路周辺の街灯が停電時に役立つようにソーラー発電にしたこと」という説明にうなずいていました。
そのほか、高齢者の方にインタビューをし、その方の歩く様子を静かに見守ったり、目立たない裏の出入り口の案内を確認したりと、短い時間のなかでもしっかりと現場の調査をしていたのが印象的でした。

利用者の方に、一生懸命耳を傾けます
設計とは、目につかない裏側も大切ですね
次回からいよいよ担当スペースの図面を描いたり、模型を作ったりして上杉公園をデザインする活動に入ります。

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