2016年7月18日月曜日

台原小学校土鈴づくりワークショップ

2016621日(火)・712日(火)

 毎年恒例行事になった台原小学校土鈴づくり。今年は、台原小学校、つつみのおひなっこや、建築と子供たちネットワーク仙台、JIA(日本建築家協会)東北支部宮城地域会建築と子ども教育委員会がコラボしました。土鈴づくりに挑戦したのは、3年生3クラス102名の子どもたちです。
 梅雨の晴れ間、会場の体育館脇のプールには水が張られていて吹く風も心地よいです。
はじめての子が大半ですが、お兄ちゃんお姉ちゃんの作品を見て楽しみにしていた子が何人もおりました。
 指導はつつみのおひなっこやの佐藤吉夫師匠と佐藤明彦師匠です。ネットワーク仙台とJIA東北支部宮城地域会のメンバー8名もスタッフとしてお手伝いしました。
みんな真剣に話を聴いてます
明彦師匠は、あらかじめ焼いてきた粘土玉を見せながら、「これが鈴になるんだよ。これを新聞紙で包んで、そこに粘土をかぶせます。焼くと新聞紙が燃えて灰になるから中が空洞になって音がでます。」粘土玉を新聞紙で包んだ後は粘土づくりです。子どもたちは、粘土板の上に粘土をのせ、手のひらで3回叩いてはひっくり返すという作業を繰り返し、厚さが1㎝ぐらいになったら玉の入った新聞紙を包んでいきました。てっぺんは粘土を集め、そこに紐を通すための穴を開け、底は音がなるように切れ目を入れました。師匠から「焼くと自分の土鈴がわからなくなるので必ず名前を書くように」との注意があり、粘土べらを使って丁寧に名前を入れました。最後は師匠のチェックで完成。格闘すること1時間ほどで丸くて可愛らしい土鈴がたくさんできました。
いつもの油粘土と様子がちがいますね


師匠に最後のチェックをしてもらいました


出来上がった土鈴は乾燥させてから、堤町まちかど博物館の体験窯で焼かれました。 そして712日に窯出しの日を迎えました。暑い日差しの中、紅白帽をかぶり水筒を持った子どもたちが、歩いてまちかど博物館にやって来ました。
近くでウグイスが鳴いています
今回も、つつみのおひなっこや店内、登り窯、2階の堤焼・堤人形展示室の3カ所をクラスごとに巡りながら見学しました。
おひなっこやでは、吉夫師匠が、目の前の道が奥州街道といって東京から青森までつながっていることや、堤焼の歴史を話してくれました。
師匠の話を聴いて一生懸命メモします
登り窯では、窯の構造やどのように使われていたかということや、5年前の震災で壊れた窯がたくさんの人の力で蘇ったことなどを聞きました。中に入ると釉薬が溶けてツルツルになったレンガに興味津々でした。
登り窯の前で、地震で壊れた写真を見てびっくり
レンガは色も形もいろいろです
堤焼の展示室では、水道がなかったころに使っていたという大きなカメや、上からお湯をかけ冷たくなったご飯を温める湯通しというカメ(湯は底の小さい穴から出ていきます)に驚いていました。堤人形の展示室では、そこで作業をしていた職人さんたちが壁に残した手形や、200年以上も前に作られたという仙台出身の大横綱「谷風」の堤人形を見ました。子どもたちが正座して神妙にお話しを聴いている様子がなんとも可愛らしかったです。

大きなカメにびっくり
壁の手形と「福助」「布袋様」「谷風」歴史です!
例年1時間半ですが、今回は50分と短い時間のワークショップになり、一つひとつの内容が駆け足で窯出し作業ができませんでした。後日先生が取りに来て下さいます。割れてしまった土鈴も多く、ちょっと課題のできたワークショップになりました。
宝ものがたっぷり、発見の多いこの場所を存分に楽しませたかったです。それでも子どもたちの笑顔は最高でした。

今年も名品が完成しました
ご協力いただいた皆さまありがとうございました。

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