今年で15回目になる土鈴づくりは、コロナ禍で開催を危ぶまれる中、子どもたちや先生たちの熱意で開催されました。全国どこでも各イベントが中止、延期のオンパレードの中、開催のオファーは来ないでしょう、と思い始めた6月2日になって、3年生の先生から連絡がありました。何もかも学校行事が自粛の中、遠慮がちなご依頼でしたが、こんな状況だからこそがんばろう、とお引き受けしました。
7月14日(火)
学校で行った土鈴づくりは、3密を避けるため、いつものブルーシートはやめて、一人ひとり持ち寄ったレジャーシートに座って行いました。子どもたちはもちろん、参加者全員がマスク着用です。
指導してくださる佐藤明彦師匠と吉夫師匠も、もちろんマスク。できるだけマイクを使って指導をして、最後の手直しの時にはいつもの倍広くした机に、透明プラスチックのシールドを立てました。順番待ちの時も距離をあけて待ちました。
そうやって出来上がった、思いおもいのデザインをこらした土鈴は、いつものように堤町まちかど博物館の体験窯で焼かれ、子どもたちが窯出しにやってくる日を待ちました。
9月2日(水)
酷暑が心配される中、その日は願ってもない曇りの天気。午前10時に子どもたちが早めにやってきた声がし始めました。短めの全体説明の後、登り窯を見るクラス、今年から佐大商店のお店に展示することになった堤焼と、古い堤人形を見るクラス、おひなっこやの堤人形を見るクラスと3つに分かれて見学です。3密を避ける工夫はそれぞれの場所でなされました。
登り窯では、震災で壊れた登り窯をみんなで復興したことを聞き、新しいレンガにまじって、長い間高温に焼かれてつるつるになった古いレンガを触ってみたり、熱い火が上っていく仕組みを見たりしました。
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6連の登り窯のお話を聞きます |
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窯の中に入ってみよう |
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ツルツルしているのが古いレンガだね
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お店の展示室では、3つのクイズが用意されていました。
①この焼き物は家のどの部分にありましたか?(鬼瓦)<答え:屋根>
②これには何を入れましたか?(大甕)<答え:飲み水>
③これは何につかいましたか?(湯通し)<答え:冷ご飯を温めた>
子どもたちは堤焼の形や色に見入ったり、展示している中で最も古い、江戸時代の堤人形「谷風」を見て驚いたりしていました。つつみのおひなっこやでは明彦師匠のお話をきいたり、製作途中の堤人形に見入ったりしました。
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展示室で堤焼のクイズに挑戦 |
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谷風の堤人形もチェック |
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つつみのおひなっこやで、明彦師匠から堤人形の作り方を聞きます |
最後に、楽しみだった窯出しです。間隔をあけた列が長かったので、灰落としはしませんでしたが、一人ずつだいじそうに出来上がった土鈴をケースに入れていました。
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土鈴はうまく焼けているかな? |
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窯出しは一人ひとつずつていねいに 右端は窯出しを見守る吉夫師匠 |