2022年6月26日(日)
今日は、ハイブリッド型ワークショップの3回目です。
会場のβ本町橋には小学3年生1名と大人3名、オンラインには大人5名が参加しました。
はじめに、進行役の細田牧江さん(建築と子どもたちデザインLABO関西)から、建築デザイン教育で考える力を養い、コロナ禍においてだれでもいつでも建築デザイン教育へアクセスできる環境を構築することなど、このプロジェクトの目的について説明がありました。
その後、本日の演習に移りました。指導はネットワーク仙台の永野ますみさんです。
まずは、建築と子供たちデザイン教育体験ビデオ「デザインの構成的原理」の前半部分を視聴。「デザインの構成的原理」とは、物事の秩序や仕組み、デザインの形や構成を整理整頓し、デザインを組織的かつ体系的に考えるための原理のことで、その多くが自然の形に由来しています。
ビデオでは、指導者のライラ・デウィントさん(スクールゾーンインスティテュート)から、自然の形の中には、らせん、放射、分岐、対称、格子、直線、蛇状を含む曲線、それらが組み合わさってできる垂直、水平、対角、平行、ランダムなどのパターンがあり、それらが建築にインスピレーションを与えていること、そしてそれらのパターンを使ったデザイン体験をすることがこの演習の目的であるとのお話がありました。
ここで一端ビデオを止め、テイラー博士の作ったパワポ「Design IN Nature」の一部を視聴してもらいながら、永野さんから、自然界にある様々なパターンとそれらがどう建築に使われているかを対比しながら解説。会場にはトウモロコシや小枝、巻貝、ヒトデなどの自然物が用意されています。「ルーペでのぞくと中に思いがけないパターンが隠れていることがあるのでよく観察してスケッチしてください」と指示がありました。参加した方々は、トウモロコシは格子、巻貝はらせん、ヒトデは放射などそれぞれのスケッチにラベルも書いていきました。オンラインの人は、「Design IN Nature」にある自然のパターンをスケッチしましたが、なかにはルーペとドクダミの葉っぱを準備してきて、葉っぱの中に分岐が隠れていることを発見した方もいました。
スケッチが終わったところで、いよいよ作業開始です。見つけたパターンを、5㎝四方の黒い紙30枚を使って、A3の白い紙の上にデザインしていく活動です。最初にいくつかのパターンを並べてみて、そのなかから気に入ったものを選んでノリで貼っていきます。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgkyg1KpETR6t7FDggIGqmo8RhahekqmJsKjKx_BiMTzko3J6BcdD7Oqf3_mqyknPiN-hPDfJ21CeoQfhqe1uEQUtKDzIKst6GOPMMxc19l2qq5nkbgmrpEthhTHb0LiM2wIYWIcNIRaG-YXT0eTvFY2TDZXDv01BgyaQw6xmiAEg50U6utyMfaKz4i/w200-h150/%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%8D%E3%82%B9%E3%82%B1%E3%83%83%E3%83%81.jpg) |
巻貝、トウモロコシ、ヒトデをスケッチしてパターンを探しました |
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見つけたパターンを使ってデザインしています |
こうして出来上がった作品を見せながら、どういうところを工夫したか、気づいたところは何かなどお互いに発表しあいました。
発表後は、ビデオの後半部分を視聴。ライラさんが実際に黒い紙を使ってパターンづくりの実演をしているところと、アメリカの子供たちなどの作品例を見て、デザインパターンについて再度確認しました。
<作品一覧(抜粋)>
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEh9Uq-hPlXLMjWjD15HV10MpL2iNxuFDVQv18ldJAhSaXp-17jftWw1ocjkqZbryQzTJiGr_r1TlxKB-gsRRtdFHDTMEiv0qFE8R2UAjphHBhuPffWy1AYh6AgWNsvORMDqhQWxSBrJupbIuV1n3eJ0q08mbxIiW2L8afzIspMZceKhK-6M0SOIKLjI/w200-h146/%E5%8C%97%E5%B0%BE%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%8D%E3%82%89%E3%81%9B%E3%82%93.jpg) |
らせん |
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らせん |
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格子 |
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格子 |
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格子・ランダム |
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直線・並行 |
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蛇状・平行 |
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蛇状・平行 |
<感想(抜粋)>
- 四角い紙をいっぱい貼ると、ぐるぐる(螺旋状)の方向がわからなくなってしまった。みんな全然違う絵になったなと思った(小学3年生)。
- zoomで以前も体験しましたが、前回と違うパターンで取り組んだのもあり、また新しい気持ちで取り組めました。自然物からデザインパターンを見出すのが以前よりも上手になったように感じました。
- オンラインではなく、実際に集まってやる良さみたいなのを感じました。手を動かしながら、お互いの作品を覗きながら、作品についてや、作品と関係がないような雑談をしながら新たな発見をする、っていう温かいやりとりにほっこりしました。
- オンライン参加でしたが、会場の人たちの様子が分かりにくいところもありました。逆に会場参加の人たちは、オンライン側の人たちの手元を見ることができなかったと思います。同じWS をやっている一体感はありましたが、作業の時に手元を写せるようにカメラの位置を変えるとかして、互いに他の人の作業の様子を見ることができたら、より楽しいかもしれませんね。
- 皆さんの作品の自己解説が好きです。約30分間の思考の流れみたいなのが垣間見れるのが楽しいです。自分でテーマを決めても思うようにならないのが、毎度難しいなと思います。
- 切り取ったとしても、ポジティブフォームをまず考えてしまうので、ネガティブスペースが生きる形をもう少し考えられればよかった。
- 同じ形から始まっても、出来上がったものが全く違うというところが今回もおもしろく、各々の考え方、捉え方に発見がありました。
- 完成した後に見てみると、自分が意図したものではない新たな面白さが見られ、いい発見ができました。他の方の作品を見て、それぞれ色んな規則性を持たせているのが見てとれて大変勉強になりました。
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