2014年12月4日木曜日

瀬戸のまち歩き


平成26年11月29日(土)

 名古屋市で開催された「第1回こどもの建築活動発表報告会」のために愛知県を訪れた際、堤町の登り窯活用の参考になればと、ネットワーク仙台のメンバーで、焼物のまち瀬戸市を訪れました。
 名古屋市内中心部から名鉄瀬戸線に乗り約30分で尾張瀬戸駅に到着。ありがたいことに、瀬戸市含め、名古屋市周辺を拠点に活動されている名川敬子さん(子どもの造形絵画教室「アトリエフラワーチャイルド」主宰)と、宮崎喜一さん(ART&LIFE自然学校代表)のお二人に案内していただきました。
 瀬戸の魅力が描かれているマップ「瀬戸散策絵図」を片手に、江戸後期から明治初期の窯元の邸宅を改修した建物「窯垣の小径資料館•ギャラリー」や、市指定有形民俗文化財である「洞本業窯」などを巡りました。
 歩くと、町中に宝物が溢れていました。
 小径資料館•ギャラリーには、ボランティアガイドの方がいて、邸宅の装飾や展示品を見る事ができます。浴室や、トイレも陶器で出来ており、生活用具がまるで美術品という様相。
 散策の途中も、目に触れる塀や、建物、垣根などなど、至るところに焼物が使われていたり、陶版焼物がはめ込まれていたりと、ここが焼物のまちであることを、ひしひしと感じさせられました。


まちの至るところに焼物が埋め込まれています

景観重要建造物の看板も陶器
「洞(ほら)本業窯(ほんぎょうがま)」は、全長14m、最大幅7mの4連の登り窯です。本業窯は、江戸時代後期から使用されている、瀬戸を代表する窯であり、「洞本業窯」は、この窯の上段にあった13連という巨大な本業窯の材料を使い、昭和24年に再構築されたもの。昭和54年まで、水がめ、水鉢などを焼成していたということです。
 現在は堤町と同じように窯には火を入れていませんが、窯に隣接した場所に工房や、資料館があり制作•展示•販売を続けていらっしゃいます。
 登り窯のすぐ横には、若手の方が運営しているかわいらしい「窯横カフェ」があり、若い世代を中心にたくさんの人がお店でゆっくりとした時間を過ごしていました。賑わっていました。その土地で焼かれた美しい器でいただくコーヒーは、格別です。
 帰り道には、愛知県陶磁美術館で開催されていた特別企画展「川喜田半泥子(かわきた•はんでいし)物語−その芸術的生涯」に寄っていただき、文化•芸術や美しいものに多く触れることのできた旅となりました。
 改めて、名川さん、宮崎さん、ありがとうございました。

市指定有形民俗文化財の洞本業窯

窯横カフェででいただくコーヒー

2014年12月3日水曜日

「第1回こどもの建築活動発表交流会」参加報告


20141129日(土)~30()

名古屋市(会場:名古屋都市センター)で開催された、日本建築家協会東海支部とJIAゴールデンキューブ賞2013/2014実行委員会が主催する標記の交流会において、子どもたちに向けた建築や都市の教育活動を実践している12団体の活動発表があり、ネットワーク仙台も、堤町まちかど博物館の登り窯と南材木町の旧丸木商店店蔵の震災復興プロジェクトについて発表するとともに、UIA大会での授賞式について報告しました。交流会は2日間にわたって行われましたが、29日は“瀬戸もの”の町「尾張瀬戸」のまち歩きをしたため、30日の交流会のみの参加となりました。全ての発表を聞けなかったのは残念でしたが、夏休みの1ヶ月間繰り広げられるまちづくりワークショップ、はさみを使った折り紙建築のワークショップ、つみ木を使ってタワーや建物や巨大なまちを作るプロジェクト、大学生の企画により小学生がまちを探検する学習など、全国各地に多彩な建築と子どもの活動が広がり、しかもこれらの多くの活動が大学生を中心に若い方々によって行われていることに大いに刺激を受けてまいりました。
この交流会にあわせてJIAゴールデンキューブ賞2013/2014の応募作品を掲載した作品集が刊行されました。この作品集では、UIA大会での授賞式のようすや、ネットワーク仙台へのインタビュー記事も掲載されています。

今回の交流会への参加と作品集への掲載につきましては、鈴木賢一先生(名古屋市立大学教授)はじめJIA東海支部やJIAゴールデンキューブ賞2013/2014実行委員会の皆様に大変お世話になりました。この場を借りまして厚く御礼申し上げます。

<発表者/発表団体>
●「伊能忠敬のようなこと」(諫見泰彦・九州産業大学)
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014学校部門特別賞
●「日本建築学会子ども教育支援建築会議 楽々建築・楽々都市@神戸
いたい・つくりたい・くらしたい KOBEわたしたちのつくるまち」
(波多野あゆみ・京都大学大学院)
●「建築と子供たちと私」(萬野光雄・日本建築家協会近畿支部京都地域会)
●「758でまえワークショッパーズ」(市井暁・758でまえワークショッパーズ)
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014組織部門特別賞
●「自然環境シリアスゲーム『ぽけっとねいちゃ~』~子どもの自然体験活動を補完し、自然への理解を深める学習教材~」(安枝裕司ほか・ひびきのリレーション)
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014視聴覚作品部門優秀賞
●「エコガイドを育てる環境学習型エコスクール~校舎を活用した建築教育~」(坪井富士男・豊田市立土橋小学校ほか)
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014学校部門優秀賞
●「子どものためのまちづくり・建築学習“だがねランド”」
(近藤あゆみ+堀部篤樹・名古屋都市センター)
●「全国高専デザイン2013創造デザイン部門における子どもワークショップ課題の試み/小学校の授業で建築デザインを学びながら地域の活性化につなげる」
(高増佳子・米子工業高等専門学校)
●「折り紙建築を使った立体造形教室の実践」
(有座まさよ・福津市立中学校)
●「ぼくらは街の探検隊~「まち」から学ぶ渋谷区立上原小学校との10年~」
(村松伸・東京大学生産技術研究所)
●「楽つみ木広場」(萩野雅之・木楽舎つみ木研究所)
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014出版物部門優秀賞
●「こどもたちが応援する歴史的建造物の震災復興−地域•小学校等との協働プロジェクト−」
UIA Architecture & Children Golden Cubes Awards組織部門最優秀賞
JIAゴールデンキューブ賞2013/2014組織部門優秀賞
(渋谷セツコ+細田洋子・建築と子供たちネットワーク仙台)



2014年12月2日火曜日

音のスケッチからデザインをしよう!~吉成発見隊~ 



どんなパターンがあったかな

20141028日(火)

 

 吉成小学校5年生2クラス63名。今回の授業では 1021日のまちたんけんで作成した報告書の音の スケッチを、パターンを使って絵にする作業をしました。
 初めにパターンについて復習をしました。パターン について子どもたちは107日の授業で学習していましたが、どの
ようなパターンがあったのか思い出すために、自然界にある「らせん」「うず」「リズム」などのパターンの写真を見ながら確認しました。その後、音のスケッチの中から気に入ったスケッチを1つ選びスケッチのイメージに合ったパターンを決め、それを使って水性ペンで絵に表現していきます。

音のスケッチを
パターンで展開して表現する
 次に、パターンで描いた絵をもとに、クレヨンを使って音をデザインしていく作業です。クレヨンの持ち方やクレヨンで描いた後ティッシュや指でこすっても良いこと、色を混ぜて使うこと、背景も色を塗ること、聴いた音を思い出しながら描くことなどを話すと、子どもたちは真剣に耳を傾けていました。子どもたちは、音を思い出しながら色を選び丁寧に塗っていきました。絵が完成すると全員で完成した絵を披露し合い記念撮影をしました。クレヨンの色を重ねた独創性のある色や大胆な構図で描かれた絵など1人1人が素晴らしい絵を披露してくれました。



パターンで表現した絵をもとにクレヨンで音をデザイン