2016年12月14日水曜日

上杉公園デザインプロジェクト~模型をつくろうパート1、2~

11月9日(水)&15日(火) 

 図面も描き終わり、いよいよ模型づくりに取り組むことになりました。

模型づくりに入るにあたって、117日に、あすと長町中央公園の見学の際にお世話になった森山雅幸先生に出来上がった図面を見ていただき「図面はよく描けているが、本格的な模型づくりに入る前に、図面に描かれたものを立体的にイメージできるように簡単な模型をつくってみたらどうか」というアドバイスをいただいていました。

そこで119日に急遽スタディ模型を作ることに。はじめにネットワーク仙台から、森山先生からのアドバイスを伝え、誰かのまねではなくオリジナルで楽しいデザインを考えることが重要であることを説明。仙台市青葉区公園課からは、楽しいものを作ってほしい、公園の施設の内容を具体的に考えてほしい(噴水であればどういう噴水なのかなど)、また、「例えば球技エリアであれば、異種目の球技を場所で区切る方法もあるが、時間を区切り同じ空間を交代で使用する方法もあるよ」というアドバイスをいただきました。その後、子どもたちに断面図や紙で作るスタディ模型の作り方について説明し、実際に断面図を描いたり、紙の模型で立体的に考えることに取り組みました。
平面で描かれた遊具を紙の模型で立体的に考える

15日の授業では9日に作った断面図や紙の模型も参考にしながら実際の模型を作り始めることになりました。ただし遊具エリアに関しては、小さい子用の遊具、小学生用の遊具と別々のグループで考えてきたので、遊具エリアに何を入れるのか2グループの間で調整することが必要となりました。それぞれ考えてきた遊具をどう生かすのかという話し合いが行われ、白熱した意見が取り交わされたグループもありました。一方、話し合いが済んだグループは着々と模型を作り始めていました。昨年の模型作りの成果が生かされているようで慣れた手つきで作っている様子が見られました。
遊具エリアを話し合いで調整
休憩エリアをつくっています

最後に、模型の縮尺を考えてつくるためには人型の模型を基準にしたり、三角スケールを使うことが重要であることなどをアドバイス。25日までに各クラスで模型づくりを進めることになりました。

2016年10月25日火曜日

上杉公園デザインプロジェクト~あすと長町中央公園をたんけんしよう~

 1019日(水)
上杉山通小学校6年生146名は、自分たちの住んでいる地域の公園をデザインすることを通して、地域の一員として自分ができることを考え、実践しようとする資質や能力を育もうと、昨年度に引き続き上杉公園のデザイン学習を行うことになりました。子どもたちは昨年度5年生のときにも上杉公園をデザインしましたが、今回は、上杉公園のリニューアルデザインに向けて上杉山通小と仙台市青葉区公園課との連携により実施されることになり、再びネットワーク仙台がデザイン学習の支援を行うことになりました。1013日には青葉区公園課から子どもたちにデザインが依頼されています。

依頼を受けた子どもたちは、実際の公園を見てデザインの参考にしようと、昨年のデザイン学習でお世話になったランドスケープアーキテクトの森山雅幸先生がデザインした「あすと長町中央公園」を見学することになりました。
 ここは長町駅から徒歩3分の立地。廻りはまだ工事中のマンションが林立する新しい街にある広い公園です。
全景をパノラマで撮影してみました
保育園児や小さな子どもたちを連れたお母さん、シニアのお散歩の方など、たくさんの人たちが三々五々遊んでいるなか、6年生がやってきました。
はじめにネットワーク仙台から今日の活動について説明。上杉公園の大きさを白いテープで表しているので上杉公園がどのくらいの広さがあるかを確認してほしいことを伝えました。このテープは、子どもたちがやってくる前に太白区と青葉区の公園課の方々と協力して張ったものですが、目の前の公園を一回り小さくしただけで、思っていたより大きな面積であることにスタッフ一同驚きました。
そして今日のゲストの森山先生から、この公園の特徴や公園のデザインで大切なことなどのお話しをうかがいました。
「公園のデザインを考えるとき、一番始めに考えることは場所性です。この公園は新しくできたまちのなかにあります。それから太白山が見えます。そういうことを考えながらデザインしました。上杉公園には大きな木がありますね。公園になる前は学校があったそうで、その時の木が大きくなってたくさん残っている、そうした歴史も考えてください。公園には子どもや高齢者などいろいろな人が来ます。自分が楽しく遊べる公園だけではなく、みんなが楽しいと思える公園とは何かを考えてください。緑があるところには、虫や鳥など生き物が来ますし、木は風が吹くと音がします。人、木、虫、鳥、全てを感じながらデザインしてください。危ないところがないように考えるのも大切です。そして何よりも愛情を持ってデザインしてほしいと思います。」
森山先生(右端)からアドバイスをいただきました
 

その後1時間ほど公園を探索。遊具に飛び乗ったり、ストレッチ用の器具を体験したり、400メートルあるというコースを走ったり、見晴らしの良いところから眺めてみたりと存分に楽しみながら、利用者へのインタビューを行っていきました。
遊具スペース担当は体験が大事!
上杉公園のデザインはクラスごとに行われますが、各クラスともに上杉公園を遊具エリア、休憩エリア、ボールエリアの3つの担当グループにわかれてデザインします。また、それぞれのグループの子どもたちは、環境,防災,景観,レクリエーション,福祉という役割に分かれています。
休憩エリアを担当する子は、休憩所で休んでいる親子に、ここによく来るかどうかを質問。「ここから新幹線がよく見えるので子どもが喜ぶし、屋根があって日差しがさえぎられるのでいい」との返事に納得した様子でした。
防災を考える子は、太白区の職員にこの公園の防災機能について質問。「災害時多くの人たちが避難できるように真ん中の広場を広くしたこと、通路周辺の街灯が停電時に役立つようにソーラー発電にしたこと」という説明にうなずいていました。
そのほか、高齢者の方にインタビューをし、その方の歩く様子を静かに見守ったり、目立たない裏の出入り口の案内を確認したりと、短い時間のなかでもしっかりと現場の調査をしていたのが印象的でした。

利用者の方に、一生懸命耳を傾けます
設計とは、目につかない裏側も大切ですね
次回からいよいよ担当スペースの図面を描いたり、模型を作ったりして上杉公園をデザインする活動に入ります。

2016年10月21日金曜日

〈開催報告〉「堤人形」の干支人形絵付けワークショップ

1018日(火)
 今年は、紅葉の始まった太白山の麓のお店「蕎麦キッチンぶれのわ」での開催です。講師は堤町で「つつみのおひなっこや」を営む、堤人形作家の佐藤明彦さん。
 来年の干支「とり」の堤人形を描きました。平日昼間ということもあり、大人13名の参加です。
  白地の丸くてぽってりした型に、始めにほっぺと翼にピンクを塗ります。それから、トサカに赤を入れると愛らしくなりました。背中の黒の羽は、勢い良く筆を動かします。目を入れ、最後に金色で翼のカーブやくちばしを入れると、豪華に完成です。絵手紙をされている方たちが多かったようで、皆さん筆使いが見事でした。今年も和やかな雰囲気の中、あっという間に見事な作品が生まれました。
 
 ワークショップのあとは、手打ち十割そば、クレープとコーヒーを頂きながら歓談。例年の、堤町の歴史を感じながら作業をする工房もすてきですが、お店での開催は、大人のサロンという感じで、気分が変わって良かったです。
 
主催:建築と子供たちネットワーク仙台  
共催:蕎麦キッチン ぶれのわ 
協力:つつみのおひなっこや(仙台市青葉区堤町2-10-10

2016年9月27日火曜日

堤町まちかど博物館見学&登り窯カフェ開催への協力

201697日(水)・913日(火)

(公財)仙台ひと・まち交流財団  仙台市三本松市民センター主催の市民講座「堤町再発見」のなかで、堤町まちかど博物館を見学し、登り窯カフェを楽しもうというワークショップに協力しました。

<堤町まちかど博物館の見学:97日>
この日参加した12名の方々は六連の登り窯の前で、堤人形作家の佐藤吉夫師匠(つつみのおひなっこや)と建築と子供たちネットワーク仙台のメンバーから、「昔、堤町は堤焼という焼物をつくる町で、町のあちらこちらにこのような窯があったこと」や、「目の前の窯は堤町に唯一残る登り窯で、東日本大震災により半壊してしまったが、博物館館長の佐藤はつみさん(登り窯所有者・佐大商店店主)と協働で、延べ450名(子どもたち60名含む)の方々が登り窯を復興させたこと」など話を聞きました。

 その後、積み直した窯の中で、再利用した古いレンガのつるつるした表面に触れてもらい、90年を超える時間の流れを感じてもらいました。展示室では、カメ、どんぶり、流し台、電柱に被せたトキンなど生活に欠かせない焼物がずらりと並んでいる様子を見てもらいましたが、年配の参加者からは「これ、懐かしいね」といった声も聞こえてきました。震災時、吉夫師匠が文化財関係の取材で訪れていた仙台市職員とカメラマンに対応中だったそうですが、揺れの激しい中、三人でカメが転がらないように必死に押さえていたことや、この博物館で最も古い江戸期の堤人形「谷風」も吉夫師匠がとっさに展示棚から床に置いて事なきを得たという逸話に皆さん感激していました。

震災を生き抜いたカメに見入る
積み直された窯の中に入ってみる
はつみさんから、故関善内さん(堤人形作家)が描いた昔の堤町の絵図も閲覧させていただきました。茅葺の建物が街道の両側に立ち並び、それぞれの敷地内には大小さまざまな窯がある風景に皆さん釘付けになっていました。
昔の堤町のまちなみに釘づけ

それから博物館の周辺を散策。まずは博物館北側の道路向かいにある御仲下改所(おすあいどころ)跡へ。御仲下改所は藩政時代に城下に入る荷駄に税をかけていたところで、2001年、老朽化したため取り壊されるまでここにその建物が建っていました。近所の方も知らなかったという御仲下改所。解体された部材を使って2003年に設置された記念版の前に立ち当時を偲びました。次に向かったのは天神社。吉夫師匠の話では、昔、焼物用の粘土を掘っていたところ土の中から天神様が出てきたそうで、その天神様を祀るために建てられたのが天神社ということでした。神社の隣には聖徳太子を祀っている太子堂がありました。焼物職人の守り神として今でも大切に守られているそうです。
右:天神社 左:太子堂

<登り窯カフェ:913日>
朝からしとしとと雨が降るなか、修復された2房が開放されて行われました。参加した13名の方々は、ロウソクのほのかな灯りのもとコーヒーとそば粉のスコーンを味わいながら、「素敵なカフェだね」「レンガがきれいだね」などと話を弾ませていました。カフェのあとは登り窯の焚口の前で吉夫師匠の昔話を聞きました。「“色見”(外から火の色を見て温度を測るために登り窯の壁に開けられた穴)に子どもたちがジャガイモを入れて焼いて食べたのしゃ」「粘土掘りは2か月ぐらいかかるからね、働いている人たちの疲れがとれるように途中窯元が鍋をふるまったんだよ」など次々に出てくる興味深い話に参加者は熱心に耳を傾けていました。

終了後のアンケートには、「知っているつもりでも本当は知らないことを詳しく知ることができて楽しかった」「ふだん知らずに通り過ぎたり、興味を惹かれながら足を運ばなかったところを実際に見られて説明が聞けて良かった」「堤焼、堤人形、登り窯についてその奥深さを知った」「来年も参加したい」などの感想がありました。参加された方々が地域の焼き物の歴史を改めて見つめ直す良い機会になったのではないかと思います。


ロウソクの灯りに浮かび上がるレンガが美しい

吉夫師匠の昔話がおもしろい

2016年9月15日木曜日

干支人形に絵付けをしよう!

昔むかしの江戸時代からついこの頃まで、堤町ではみんなの暮らしに使うほとんどの食器や道具がやきもので作られていて、とてもにぎやかでした。今はふつうのまちになってしまいましたが、1つだけ残されている堤町まちかど博物館の登り窯や堤焼を見ると、昔の暮らしを知ることができます。

 この町で堤焼きはもう作られていませんが、冬の間に作られた堤人形という土人形は、今でも作り続けられています。

今年も堤人形絵付けワークショップをいたします。今回は場所を変えて「蕎麦キッチンぶれのわ」での開催になります。秋の一日を太白山の麓のお蕎麦屋さんで楽しんでみませんか?

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仙台の伝統工芸「堤人形」の干支人形に絵付けをするワークショップを行います。

堤町で「つつみのおひなっこや」を営む、堤人形作家の佐藤明彦さんの手ほどきを受けながら、来年の干支「とり」の堤人形を描きます。
  
ワークショップのあとは、手打ち十割そばを味わいます。

日時:平成281018日(火)10:00〜13:30
場所:蕎麦キッチンぶれのわ 仙台市太白区太白1--15            
指導:佐藤明彦さん(堤人形作家)

 参加費: 2,500(干支人形材料代1,500円、そば代1,000円)
食後、コーヒーとクレープがつきます。

準備するもの:汚れてもよい服装、タオル
募集人数:15名(先着順。下記に1012日まで申し込んでください。)

申込受付:蕎麦キッチン ぶれのわ http://www.geocities.jp/blenowa/     
TEL0227968119 FAX022-307-1653  
 
主催:建築と子供たちネットワーク仙台  
共催:蕎麦キッチン ぶれのわ 
協力:つつみのおひなっこや(仙台市青葉区堤町2-10-10)






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2016年9月6日火曜日

仙台奥州街道建築たんけん記念スタンプ「堤人形」の製作

 20169
7月に製作した堤町まちかど博物館の記念スタンプ「六連の登り窯」に引き続いて「堤人形」のスタンプが完成しました。このスタンプ(直径7.5㎝)は、三本町市民センター主催(ネットワーク仙台協力)のワークショップ「堤町再発見」(97日堤町の街歩き、913日登り窯カフェ)においてお披露目する予定です。その後は、堤町まちかど博物館敷地内にある「つつみのおひなっこや」の店内に常備していますのでお立ち寄りの際に押印いただければ幸いです。

堤人形「鯉の滝のぼり」 デザイン:池邊由加里

2016年9月1日木曜日

仙台奥州街道まち探検+夕涼みコンサート

2016年7月30日(土)

(公社)日本建築家協会(JIA)東北支部宮城地域会と建築と子供たちネットワーク仙台の共催で、南材木町にある旧丸木商店の店蔵を活用させていただき、まち探検とコンサートを実施しました。

●仙台奥州街道まち探検(15:30〜17:00)
梅雨が明け、すっきりと晴れた夏の日、まち探検にはJIAに所属する建築関係者を中心に14名の大人が参加しました。南材木町を出発し、舟丁、七郷掘周辺と奥州街道沿いを巡りました。街道沿いも町の風情を残す建物は少なくなってしまっていますが、景観重要建造物や辻標、堀の流れなどを眺め、町の成り立ちを想像しながら歩きました。
七郷堀沿いにある仙台駄菓子の石橋屋さんでは、駄菓子の由来、材料なども教えてもらいながら、優しい甘さの駄菓子をいただきました。そしてなんと敷地の奥には駄菓子資料館が。駄菓子の原型を伝えるための模型や、昔の駄菓子屋の鮮やかな絵があり、その伝統文化が大切に引き継がれてきたことを感じさせられました。
町名とその由来が書かれた辻標を観察 
駄菓子や店の造りの説明をしてくれた石橋屋2代目ご主人

●復興記念|夕涼み蔵でコンサート(18:00〜19:00)
街歩きを終え、参加者は丸木さんに戻り一息着きました。夕暮れに近づくにつれ、コンサートのお客さんが続々と集まります。受付では制作した、店蔵をモチーフに描いたスタンプ(直径7.5cm)を初めてお披露目。来場者の皆さんに記念に押してもらいました。
そしていよいよ演奏が始まります。昨年に引き続き、Izumi&Zin(ジャズボーカル&ギター)のお二人です。43人が来場し、店蔵内に美しく響く歌声と演奏を味わいました。
毎年恒例で開催している、東日本大震災被害からの復興をお祝いしてのコンサート。今後も続けて行きたいと思いますので、引き続きの応援よろしくお願いします。

店蔵内での演奏の様子

2016年7月22日金曜日

仙台奥州街道建築たんけん記念スタンプの製作

20167

堤町まちかど博物館と旧丸木商店店蔵には、子どもから高齢者まで多くの方々が訪れています。そこで、登り窯や店蔵の姿を表したスタンプをつくり、訪れた方々に記念に押印していただこうということになりました。出来上がったスタンプ(直径7.5㎝)は、堤町まちかど博物館では博物館2階の堤焼展示室に常備し、旧丸木商店では日頃は蔵の持ち主の方が保管し、イベントの際に利用できるようにしていただく予定です。旧丸木商店店蔵のスタンプは、730日の「仙台奥州街道まち探検+夕涼み蔵でコンサート」でお披露目されます。


左:旧丸木商店店蔵
右:堤町まちかど博物館 堤焼・六連の登り窯
デザイン:池邊由加里



2016年7月18日月曜日

台原小学校土鈴づくりワークショップ

2016621日(火)・712日(火)

 毎年恒例行事になった台原小学校土鈴づくり。今年は、台原小学校、つつみのおひなっこや、建築と子供たちネットワーク仙台、JIA(日本建築家協会)東北支部宮城地域会建築と子ども教育委員会がコラボしました。土鈴づくりに挑戦したのは、3年生3クラス102名の子どもたちです。
 梅雨の晴れ間、会場の体育館脇のプールには水が張られていて吹く風も心地よいです。
はじめての子が大半ですが、お兄ちゃんお姉ちゃんの作品を見て楽しみにしていた子が何人もおりました。
 指導はつつみのおひなっこやの佐藤吉夫師匠と佐藤明彦師匠です。ネットワーク仙台とJIA東北支部宮城地域会のメンバー8名もスタッフとしてお手伝いしました。
みんな真剣に話を聴いてます
明彦師匠は、あらかじめ焼いてきた粘土玉を見せながら、「これが鈴になるんだよ。これを新聞紙で包んで、そこに粘土をかぶせます。焼くと新聞紙が燃えて灰になるから中が空洞になって音がでます。」粘土玉を新聞紙で包んだ後は粘土づくりです。子どもたちは、粘土板の上に粘土をのせ、手のひらで3回叩いてはひっくり返すという作業を繰り返し、厚さが1㎝ぐらいになったら玉の入った新聞紙を包んでいきました。てっぺんは粘土を集め、そこに紐を通すための穴を開け、底は音がなるように切れ目を入れました。師匠から「焼くと自分の土鈴がわからなくなるので必ず名前を書くように」との注意があり、粘土べらを使って丁寧に名前を入れました。最後は師匠のチェックで完成。格闘すること1時間ほどで丸くて可愛らしい土鈴がたくさんできました。
いつもの油粘土と様子がちがいますね


師匠に最後のチェックをしてもらいました


出来上がった土鈴は乾燥させてから、堤町まちかど博物館の体験窯で焼かれました。 そして712日に窯出しの日を迎えました。暑い日差しの中、紅白帽をかぶり水筒を持った子どもたちが、歩いてまちかど博物館にやって来ました。
近くでウグイスが鳴いています
今回も、つつみのおひなっこや店内、登り窯、2階の堤焼・堤人形展示室の3カ所をクラスごとに巡りながら見学しました。
おひなっこやでは、吉夫師匠が、目の前の道が奥州街道といって東京から青森までつながっていることや、堤焼の歴史を話してくれました。
師匠の話を聴いて一生懸命メモします
登り窯では、窯の構造やどのように使われていたかということや、5年前の震災で壊れた窯がたくさんの人の力で蘇ったことなどを聞きました。中に入ると釉薬が溶けてツルツルになったレンガに興味津々でした。
登り窯の前で、地震で壊れた写真を見てびっくり
レンガは色も形もいろいろです
堤焼の展示室では、水道がなかったころに使っていたという大きなカメや、上からお湯をかけ冷たくなったご飯を温める湯通しというカメ(湯は底の小さい穴から出ていきます)に驚いていました。堤人形の展示室では、そこで作業をしていた職人さんたちが壁に残した手形や、200年以上も前に作られたという仙台出身の大横綱「谷風」の堤人形を見ました。子どもたちが正座して神妙にお話しを聴いている様子がなんとも可愛らしかったです。

大きなカメにびっくり
壁の手形と「福助」「布袋様」「谷風」歴史です!
例年1時間半ですが、今回は50分と短い時間のワークショップになり、一つひとつの内容が駆け足で窯出し作業ができませんでした。後日先生が取りに来て下さいます。割れてしまった土鈴も多く、ちょっと課題のできたワークショップになりました。
宝ものがたっぷり、発見の多いこの場所を存分に楽しませたかったです。それでも子どもたちの笑顔は最高でした。

今年も名品が完成しました
ご協力いただいた皆さまありがとうございました。