2014年10月26日日曜日

音のスケッチを集めてこよう ~吉成発見隊~


20141021日(火)
木のなかはどんな音がするのかな
空は今にも雨が降りそうな曇り空。午前9時吉成小学校5年生65名は校庭に集合しました。子どもたちは筆記用具や用紙を入れた画板、水筒、傘などを持った重装備の格好。引率者は吉成小学校の先生3名と建築と子供たちネットワーク仙台メンバー6名。子どもたちは、99日に探検した学校周辺の国見ヶ丘団地を再び歩くのですが、今回は音を集めてくることが目的です。はじめに「気に入った音と気になる音を最低合計4つ集めること」「音の種類やどこで見つけたかを文字で表し、その音を絵で表すこと」という課題が出されました。4等分の線の入ったA3の用紙が各自に渡され、この紙に絵をスケッチすること、音は何種類でも可、五感を使って探すよう指示されます。特別な道具としてグループに1つずつ聴診器を持ちました。 
臨済院歴史公園で池の音を聴く
臨済院歴史公園や水辺公園を中心に、右廻り(1組)と左廻り(2組)の2つのグループに分かれ音収集に出発しました。校庭を出て道路を歩き出しましたが、街路樹の幹や道路の路面などに聴診器をあてたりしてなんとか音を聴き出そうしていましたが、音そのものを中々捉える事が出来ません。しかし公園内に入ると木の枝で鳥が鳴いていたり、樹の葉が風にゆらされていたり、池に入り込む水路に水が流れていたり、視覚的にも見えて、耳で捉えて、肌で感じられると「はっ」として耳をすますように神経を集中させています。
 皆、紙の上に絵を描き始めました。その頃から曇り空の間から陽がさし込んできました。く事に慣れた子供たちは2枚目の紙をもらい、音拾いがどんどん増えていきました。すごい!途中休憩を入れ、2つのグループとも団地内をひと廻りして教室に戻りました。
 外で集めてきた自分の調査書のまとめをしてから、どんな音を集めたか、音集めについて感じたことについて発表しました。
 最後にみんなで自分の作品を見せ合って大いに満足したようです。
集めてきた音のスケッチ

2014年10月17日金曜日

デザインの練習をしよう!~吉成発見隊~ 


2014107日(火)
 吉成小学校5年生2クラス65名は、9月から、吉成のことをもっと知りたいと思っている人に「まちの良さ」を伝えるマップをつくる「吉成発見隊」の学習に取り組んでいます。99日に地域の気に入った場所や気になる場所を探してきた子どもたち。その後、先生から地域の音をデザインした、南小泉小や佐渡のマップを見せられ、地域の音をデザインしてマップにしようという気持ちが湧いてきたそうです。でも「音をデザインするってどうするの」というわけで、ネットワーク仙台から音のデザインの方法を学ぶことになり、佐藤有紀さんの指導で「視覚言語」と「パターン」の練習に挑みました。
「視覚言語」の練習では①シャボン玉の一生②風船の大レース③ウィンドチャイムの3つを行いました。
シャボン玉を飛ばしシャボン玉ができてからなくなるまでの軌跡を追い、線や矢印を使って描きます。
3つの風船を膨らました後、3つ同時に手から放しそれぞれの風船の動きを追います。①よりも動きが早く、見失いやすいので難しいですが、記憶も頼りにしながら描きます。
ウィンドチャイムという楽器を使い、音色や音の流れなどを線や矢印などを使って描きます。
風船の大レースでは3つの風船の早い動きに大きな歓声があがっていました。
「パターン」の練習では、自然界にある、「らせん」「うず」「リズム」などのパターンの種類をアン・テーラー博士編集の写真を使って説明した後、好きなパターンを決めてもらい、ケント紙の上に3cm角の黒い紙を貼ってパターンを表現しました。注意点として、黒い紙は切ったり折ったりして立体的に使うこと、黒い紙は切り離さないこと、はじめからのりで貼らず、紙を置いて気に入った位置が決まったら貼り付けること等を説明しました。
作品が出来上がった後、先生から「次回実際に音を探しに探検に行きます。みんな、音を聞いてスケッチできるかな?」との質問に大きな声で「できるー!」との声があがりました。次回は実際に音を探しに出かけます。
①シャボン玉の一生


②風船の大レース

③ウィンドチャイム



パターン練習完成!!







2014年10月16日木曜日

まちたんけん〜吉成発見隊〜


2014年9月9日(火)

 吉成小学校5年生65名(2クラス)が、吉成のことをもっと知りたいと思っている人に「まちの良さ」を伝えるマップをつくる総合学習の授業「吉成発見隊」に取り組むことになり、建築と子供たちネットワークでは授業のサポートを行っています。この授業は、学校周辺の地域を五感で探検しながら地域にある様々な「音」を集めてマップにしようというもので、南小泉小学校3年生(2003年)の「たんけん・発見・南小泉」の授業を参考に、5年担任の先生方とネットワーク仙台が協働で指導案を考えました。

 この日は、授業の初回。吉成のまちの「気に入ったところ」「気になるところ」を探しに行きます。吉成の歴史に詳しい仙台市文化財課工藤さん、そして建築と子供たちネットワーク仙台のメンバー5人がサポートを行いました。

 出発前に、ネットワーク仙台の渋谷さんから「いつも遊んでいるところだけども、普段とは違った視点でみてきてね。においをかいだり、触ってみたり、五感をフル活用してくださいね。」とお話がありました。組ごとに右回り、左回りの二手に分かれ子どもたちは出発しました。

 6人ほどの班をつくり、班で一つのデジタルカメラを交換に使いながら、それぞれが気になったところ、気になるところを撮影していきます。後でわからなくならないように、撮ったもの、見つけた場所をメモしていきます。

 巡った場所は、臨済院歴史公園、水辺公園を中心に、その間をつなぐ緑道など。子どもたちは、石に触ってみたり登ってみたり、水辺に近づいてみたりと、積極的に寄り道しながら、時間をかけて観察していきます。

 まちあるきに同行してくれた文化財課の工藤さんは、臨済院歴史公園の発掘に関わっていらっしゃった方。歴史公園内、仙台市指定文化財である弁財天堂今の公園になる前の様子を写真を見せながら話をしてくださり、子どもたちも興味津々でした。

 臨済院は、今は国見ヶ丘になっている場所に江戸時代にあったお寺で、1985年に国見ヶ丘ニュータウンの造成工事をするために発掘調査が行われました。調査終了後その一部は歴史公園として整備され、本堂跡や庭園跡の一部のほか、弁財天堂が残されました。
 記録によると、臨済院は仙台藩のお寺であり、当時のお寺の敷地内には、建物が10棟以上もあるような大きなお寺だったということ。明治になると臨済院は廃寺となり、弁財天堂だけが近くの住民の方々により守られてきたとのこと。

 多くの人の力があって、今の姿があるのだなと感じさせられたまちあるきでした。


臨済院歴史公園内にある庭園跡
弁財天堂の前で、工藤さんからお話を聞きます

2014年10月15日水曜日

たのしい折り紙建築~大人のための児童館フェスタ~


 2014921日(日)
 仙台市生涯学習センター6階、体育館にて宮城県児童館連絡協議会主催の「大人のための児童館フェスタ」が開催されました。児童館、児童センターの職員、放課後児童クラブ指導員の方々等を対象にワークショップを行うイベントで、建築と子供たちネットワーク仙台では「折り紙建築」を紹介させて頂きました。ワークショップのブースはネットワーク仙台のブースを含めて全部で5つあり、それぞれ1回30分のワークショップを3回入れ替え制で行います。他のブースでは、読み聞かせやリースの製作等のワークショップが行われていました。ブース以外にも、おはなしの演劇を披露されるグループがあったり、フリースペースでお手玉や工作を紹介したり盛りだくさんのイベントでした。
私達のブース「たのしい折り紙建築」では立体的なカードの製作を行い、定員各30名に対し、30名、27名、15名の参加がありました。参加者の方々には2枚のカード「白い格子・黒い格子」(作:渋谷セツコ)が、別に茶谷正洋さん、中沢圭子さんのオリジナルカード「ウェディングパレス」や「翁」などのうちから1枚がお土産に配られました。用意した道具は、カッターマット、カッター、鉄筆、アルミ製定規です。今回のワークショップでは配られたカードのうち「白い格子」に挑戦してみました。注意として渋谷セツコさんからカッターは1度で切ろうとせず3回位に分けて少しずつ刃を入れて切ることや、鉄筆で線のはじまりと終わりの部分に印をつけておくと後の作業が楽になるという話をしました。
定規をあててカッターで切る作業と、全体を折る順番が少し難しく感じた方もいらっしゃったようですが、参加した方全員が時間内にカードを完成させることができ、1枚の紙からできる立体の面白さを楽しんでいました。
配られたカードの一部 左端が「白い格子・黒い格子」
カードにカッターで切り込みを入れます

切り込みを入れたカードを立体的になるように折ります