2017年11月20日月曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう~スカイプで南フロリダ大学と交流しよう~」

 2017118日(火)
2017530日、米国南フロリダ大学のオーナーズカレッジ(honors college)からベンジャミン・ヤングさんと酒井敦子さんをお招きして、「道」を題材に哲学とデザインに関する学習をしました。そのオーナーズカレッジの大学生20名が2018516日に六郷小学校を訪れる予定になっています。その前に、オーナーズカレッジの大学生17名と六郷小5年生128名が顔を合わせてお互いの言葉や文化に触れ合おうと、この日、スカイプによる遠隔学習が行われました。
 場所は視聴覚室、日本時間8時に接続開始するとカンファレンスルームに集まっている大学生のみなさんと酒井さんが映し出されました。画像も鮮明で動きもスムーズ、声もよく聞こえます。昔、ロサンゼルスやニューメキシコとテレビ会議をやったときは音が時々途切れ、画像はコマ送りのようでしたので隔世の感があります。
9時本番開始。はじめは大学生側から4つの英語クイズが出されました。最初は色に関する質問。「Green」「Red」「White」「Black」などの色を英語と日本語で書いたボードを示しながら、自分の周りでその色がどこにあるか探してみようというもの。子どもたちは友達のシャツを指さしたり、画面の向こうで学生さんたちが同じ色の風船や帽子を振っているのを見てそれを指さしたりしていました。  
次は、学生が「Simon says」と言って、ある動作をするように言うと、その動作をしなければならならないというゲームです。「Simon says raise your right hand」「Simon says tap your head」など次々来る指令に懸命に動作をしていきます。英語がよくわからない子どもたちは、画面の向こうで学生さんがやっている動作をまねしていました。おもしろかったのは、どちらの食べ方が正しいかを当てるもの。テーブルにはクリスマスに食べる七面鳥の料理や、パスタ料理が並んでいます。それをフォークとナイフを使って食べる役の学生と、手づかみや口だけで食べる役の学生の二人が演じるのですが、これにはみんな大笑い。
最後は、イヌ、ネコ、ヒヨコ、ネズミ、ウマなどの動物の鳴き声は日本語と英語でどう違うのか比べてみようという問題。 学生が「イヌ(dog)は何て鳴くの?」と聞くと子どもたちは「ワンワン」、すると学生が「woof」、同じように「ネコ(cat)」は「ニャーニャー」「meow」、「ヒヨコchick)」は「ピヨピヨ」「cheep- cheep」、「ネズミ(mouse)」は「チューチュー」「squeak-squeak」、「ウマ(horse)」は「ヒヒーン」「neigh    という具合です。
日本語と英語ではこんなに違うんだということがわかり、子どもたちは一様に驚いたようすでした。  .
今度は六郷小の番です。
まずは、5月のベンジャミンさんと酒井さんの「道ってなんだろう?」の授業からはじまった「つながる小道」をデザインする学習について、図面と模型を見せながらこれまでどんな学習をしてきたかを発表しました。
そのあとは、学習発表会に向けて練習しているという、ジョン・デンバーの「Take me home, Country Roads」を英語と日本語で合唱。「Almost heaven  West Virginia  Blue Ridge Mountain  Shenandoah River」と子どもたちが歌い出すと、それに合わせて通訳のブルースさんが口ずさみ、気がつくと画面の向こうからも大学生の歌声が聴こえてきます。遠く離れたフロリダと仙台が歌でひとつになる楽しい時間を過ごすことができました。
最後に、「道」という字を書いて見せる書道の実演、和太鼓の演奏、けん玉やお手玉の実演など駆け足で日本文化を紹介しました。
こうして予定していた50分間が終わり、もう一度みんなで「Take me home,Country Roads」を歌いながらお別れをしました。「See you,goodbye!
この交流にあたり、大学生活などを写した自己紹介ビデオを事前に送っていただいたほか子どもたちが楽しめるゲームを考えていただいた大学生の皆さん、また、機材の準備や調整に当たっていただいた酒井敦子さん(通訳も兼ねてもらいました)と仙台市教育センターの皆様、通訳をしていただいたブルース・ウィットレッドさんに心から感謝いたします。

「Simon says raise your right hand」中央が通訳のブルースさん
図面や模型を見せながら発表しました
和太鼓の演奏を見てもらいました






2017年11月19日日曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう~模型をつくろう~」

20171031日(火)
 今日は、前回描いた図面にもとづき模型を製作する活動です。子どもたちは前日30日に、畑や小道の現場に行き、もう一度場所の広さや木の種類を確認した上で今日の授業に臨みました。まずは音楽室に集まり、模型をつくる上での注意点を聞きました。   
「サクラやイチョウや黒松などいろいろな木が植えられているのを見てきたと思うけれど、模型の木は大きめに作られているので今ある木の大きさや形に合わせてカットすること。今植えられている木はできるだけ切らないようにしてほしい、もし切りたくなったらグループのメンバーや先生たちに相談すること」「廊下に作ったデザインセンターに、いろいろな材料を集めているので、その中から好きなものを選んで使ってほしい」「小枝や木の葉など集めてきた自然の材料はそのまま枝や葉っぱとして使うのではなく、模型の材料として使ってほしい」
その後、4つの教室にわかれて作業開始。実は、夏休みに作っておいた模型土台が不足していることが前日にわかり、この日朝から不足分4セットを製作中で開始時間に間に合わなかったため、各クラスともに木をカットしたり、ゲートやベンチなどの模型パーツをつくることからはじめました。デザインセンターで選んできた材料を使って夢中でパーツづくりに取り組む子どもたち。3人掛けだというベンチは、測ってもらうと実際の寸法は幅3m、奥行き2mになるなど、各パーツともにかなりスケールアウトしていたため、模型は縮尺140なので、40倍するとどのくらいになるのか確かめながら作るようにアドバイスしました。 
 そうこうするうちに製作中の模型土台が出来上がり、模型土台の上での作業に移りました。平面で考えたことを立体化するのはなかなか難しいようですが、技術的な助言が役立つこともありました。畑スペースに道具や収穫物を収納する倉庫をつくろうとしている子が、モールを使ってドームを形づくろうとするも、その足元がふらふらして困っているようす。そこで紙粘土で基礎をつくりそこにモールを差し込んでみたらと提案。するとうまく固定できて顔がパーッと明るくなり、手がどんどん動き出しました。

 はじまったばかりの模型づくり。これから次回1121日の模型の見直し活動まで学校で作業を継続していくことになります。
図面をチェックしながら模型づくりを進めます
畑と小道をつなぐレンガの遊歩道にはコルクを使いました
畑スペースに池と噴水を作りました


太陽と月の畑が完成しました

2017年11月14日火曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう~グループで図面を描こう~」

20171024日(火)
 今回は12グループ(3グループ×4クラス)にわかれて、1グループでひとつの図を描いていく学習です。この図は、バブルダイアグラムをより具体的な形に進化させて配置図のように描いていくものですが、各グループ10人~11人と人数が多いため、1グループを2班に分け、畑スペースと小道スペースをそれぞれの班に分けて担当することになりました。まずは、お互いの意見を調整しながら進めていくためのリーダー役を班毎に選出。選ばれたリーダーの司会のもと、みんなでひとつの構想を創るための話し合いが行われました。子どもたちは前回の個人バブルダイアグラム活動を通して自分の考えを持っていることもあり、意見がぶつかりあってなかなか進まない場面も見られましたが、何とかまとまり図を描くまでにこぎつけました。図が進むにつれ、畑スペースと小道スペースが別々の班で描かれているため、つながりがなくなるのではないかと心配されましたが、「光あふれる豊かな小道」と題したグループでは、小道スペースと畑スペースを曲線状のレンガの遊歩道でつなぎ、その遊歩道の周りにソーラーの足元灯を配置するなど、どのグループもみんなが協力し合いながら両方の空間につながりを持たせる工夫をしていました。

あるグループの畑スペースに太陽と月の形をした畑があり、そのグループのタイトルが「夢と希望につながる小道」。どういう関係があるのかたずねると「夢と希望」→「宇宙」→「太陽と月」と連想していったのだそうです。子どものイメージの膨らみは大人たちの想像を超えていました。
次回31日は、今回出来上がった図面に基づいて模型製作に入ります。
みんなのアイデアを出し合って・・・

太陽と月の畑

「自然豊かな畑につながる小道」

2017年11月13日月曜日

六郷小学校5年生総合学習「つながる小道をデザインしよう~バブルダイアグラムを描こう~」

20171018日(水)
今日は、4クラス128名全員が3階の音楽室に集合。ひとり一人が約17m四方の畑のある広場に幅が6.3m、長さ約50mの小道がつながった空間をデザインする学習です。はじめに、この空間をどんなふうにしたいのか全体の構想を考えます。構想が固まったら、畑や木、小道や畑に入るゲート、ベンチや休むところなどを考えながら、それらを泡(バブル)の形で表していくバブルダイアグラムという方法を使って描いていくことになりました。それぞれのバブルは、大きい空間は大きなバブル、小さい空間は小さなバブルというように立体的にイメージすること、その形は丸いものや細長いものなどイメージに合わせて様々に表現できること、そして、バブルで表されたそれぞれの空間の間を人がどう動くのかを、つながりが強いと考えるときは太い矢印、つながりが弱いと考えるときには細い矢印で表していくことを学びました。
その後は4クラスに分かれて作業開始。
はじめに、どんなものをここに作りたいか、どんな場所にしたいか考えながら下書き用の紙にバブルで表していきます。あるクラスでは、バブルで表す前に「ほしいもの」をリストアップ。走り回って遊ぶ所がほしい、木と木の間にハンモックを吊ってみたい、花のツリータワーのような物を作りたいなど。考えがまとまったところでバブルダイアグラムの図を描いていきました。  

その後、実測図に重ねたトレーシングペーパーの上に、描いたバブルダイアグラムを清書。すると新しいアイデアも生まれてきてより良い図に変化していきました。最後に、「自然の恵みにつながる小道」「みんなの笑顔につながる小道」「自分につながる小道」など、思い思いのタイトルを付けて今日の学習を終えました。

「井戸を掘り、その水を使って小川を作りたい」

描くほどより良いアイデアが生まれます