2014年9月9日(火)
吉成小学校5年生65名(2クラス)が、吉成のことをもっと知りたいと思っている人に「まちの良さ」を伝えるマップをつくる総合学習の授業「吉成発見隊」に取り組むことになり、建築と子供たちネットワークでは授業のサポートを行っています。この授業は、学校周辺の地域を五感で探検しながら地域にある様々な「音」を集めてマップにしようというもので、南小泉小学校3年生(2003年)の「たんけん・発見・南小泉」の授業を参考に、5年担任の先生方とネットワーク仙台が協働で指導案を考えました。
この日は、授業の初回。吉成のまちの「気に入ったところ」「気になるところ」を探しに行きます。吉成の歴史に詳しい仙台市文化財課工藤さん、そして建築と子供たちネットワーク仙台のメンバー5人がサポートを行いました。
出発前に、ネットワーク仙台の渋谷さんから「いつも遊んでいるところだけども、普段とは違った視点でみてきてね。においをかいだり、触ってみたり、五感をフル活用してくださいね。」とお話がありました。組ごとに右回り、左回りの二手に分かれ子どもたちは出発しました。
6人ほどの班をつくり、班で一つのデジタルカメラを交換に使いながら、それぞれが気になったところ、気になるところを撮影していきます。後でわからなくならないように、撮ったもの、見つけた場所をメモしていきます。
巡った場所は、臨済院歴史公園、水辺公園を中心に、その間をつなぐ緑道など。子どもたちは、石に触ってみたり登ってみたり、水辺に近づいてみたりと、積極的に寄り道しながら、時間をかけて観察していきます。
まちあるきに同行してくれた文化財課の工藤さんは、臨済院歴史公園の発掘に関わっていらっしゃった方。歴史公園内、仙台市指定文化財である弁財天堂今の公園になる前の様子を写真を見せながら話をしてくださり、子どもたちも興味津々でした。
臨済院は、今は国見ヶ丘になっている場所に江戸時代にあったお寺で、1985年に国見ヶ丘ニュータウンの造成工事をするために発掘調査が行われました。調査終了後その一部は歴史公園として整備され、本堂跡や庭園跡の一部のほか、弁財天堂が残されました。
記録によると、臨済院は仙台藩のお寺であり、当時のお寺の敷地内には、建物が10棟以上もあるような大きなお寺だったということ。明治になると臨済院は廃寺となり、弁財天堂だけが近くの住民の方々により守られてきたとのこと。
多くの人の力があって、今の姿があるのだなと感じさせられたまちあるきでした。
臨済院歴史公園内にある庭園跡 |
弁財天堂の前で、工藤さんからお話を聞きます |
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