2014年8月15日金曜日

<8月9日 ビクトリアの滝>


 世界遺産ビクトリアの滝は、ゆったりと流れてきたザンベジ川が1.7kmの幅で高さ100mの峡谷に飲みこまれることでできた滝です。滝の水は、まるで大地の裂け目のようにジグザグに折れ曲がった峡谷を通り、カリバ湖(ダム湖)となって周囲を潤し、やがてインド洋へと運ばれます。滝の向かい側に1.2km(ジンバブエ領)の遊歩道があり、そこにある16のビューポイントから滝が峡谷に落ちる様子をながめることができます。滝は島によって、デビルズキャタラクト、メインフォールズなど6つの滝にわかれています。乾季なので水量は少ないだろうと思っていましたが、予想に反してしばらくの間目の前が真っ白になって滝が見えなくなり、雨のように水しぶきがふりかかってくるほどでした。3月から6月の雨季には上下左右からの水しぶきであたり一面真っ白くなっているだけで全く滝の姿は見えなくなるそうです。
虹がかかる、最初の滝・デビルズキャタラクト
勢いよく流れ落ちるメインフォールズ
     
        最後の滝・イースタンキャタラクトと流れが渦巻くボイリングポイントを見る


滝はジグザグの峡谷を流れていく

810日、ヨハネスブルグから帰国の途へ。UIA大会での発表と栄えある受賞は私たちの活動が世界に認められた証しであると誇りに思います。そして今回のゴールデンキューブ賞受賞の旅が、私たちを南部アフリカの雄大な自然と、そこで逞しく生きる動物たちとの出会いへと導いてくれました。受賞に感謝するとともに、この感動をお世話になった方々や一緒に活動してきた子どもたちに伝えていきたいと思います。

2014年7月26日土曜日

UIA Architecture And Children Golden Cubes Awards 2014 in the category Institutions最優秀賞受賞のお知らせ


JIAゴールデンキューブ賞を受賞した学校部門、組織部門、出版部門、視聴覚作品部門の各優秀賞4作品が、日本からのノミネート作品としてUIA(世界建築家連盟)Architecture And Children Golden Cubes Awards 2014の国際審査に推薦されていましたが、ネットワーク仙台の「子どもたちが応援する歴史的建造物の震災復興~地域・小学校等との協働プロジェクト~」(“Children cheer Sendai’s earthquake recovery”が、18カ国46作品の中から見事、組織部門の最優秀賞に選ばれました。授賞式は、201486日、南アフリカのダーバンにて開催されるUIA2014ダーバン大会(83日~7日)にて行われます。この授賞式に先立ち、85日には渋谷セツコ代表の発表も予定されています。




受賞作品は下記の通りです。
The winners are;

Schools category:

Project N°14. Centro Educativo Rural Champitas - Chigorodo - Antiquia for “La Casa”. Colombia

Jury’s evaluation: “It’s a rural community project, close to the people, sensitive to social and environmental concerns and makes optimum use of local resources and materials.”

Institutions category:
Project N°36. Architecture and children Network of Sendaï for “Children cheer Sendai’s earthquake recovery”. Japan
Jury’s evaluation: “The project involves children in real life restoration projects in areas stricken by natural disasters.”

Written Media category:
Project N°21. Cinqpoints - Laurence Calafat for “Iconic architecture card game”. France
Jury’s evaluation: “Simple, aesthetically pleasing and user-friendly card games, a playful way to communicate architecture to family and friends.”

Audio-visual media category:
Project N°24. The Swedish Centre for architecture for the project «Home”. Sweden
Jury’s evaluation: “Space and movement in an original vision of architecture through a fusion of many arts”.

特別賞に下記の2作品が選ばれました。
Institutions Category:
Project N°9. Children Architectural workshop from Sofia for “Architecture & children”. Bulgaria
Jury’s evaluation: “It is an interdisciplinary project which is conducted by a non-profit organization and explores many aspects of architecture.”
Audio-visual media category:
Project N°8. Library of cinematography named after Sergei Eisenstein for “Piet Mondrian’s city”. Russia
Jury’s evaluation: “The project links architecture with art in a particularly innovative way.

堤町まちかど博物館と旧丸木商店店蔵の震災復興活動には、下記の方々をはじめ、多くの皆様に温かいご支援とご協力をいただきました。心より感謝申し上げるとともに受賞の喜びを皆様とともに分かち合いたいと思います。
Many of organizations, our friends and acquaintances in the Japan and the U.S. helped us in many ways; we deeply appreciate your kind donations and warm support.

震災復興活動にご支援・ご協力をいただいた方々(敬称略・順不同)
Donors’ List for the recovery projects
(公社)企業メセナ協議会、(一財)宮城県建築住宅センター、(一社)日本建築家協会東北支部宮城地域会、(一財)みやぎ建設総合センター、(一社)宮城県建設業協会、(一社)仙台建設業協会、佐大商店、つつみのおひなっこや、(株)マルキ、山形大学、尚絅学院大学、東北工業大学、宮城大学、東北福祉大学、台原小学校、吉成小学校、南材木町小学校、仙台市文化財課、仙台市都市景観課、仙台市三本松市民センター、武鑓正勝、吉山達雄、吉山千鶴子、佐藤正廣、佐藤時朗、鈴木公人、鈴木功、佐藤潔
AIA Buffalo/Western New York, Buffalo Architecture Foundation, The Arts & Crafts Press
Marceil Delacy, Empact Northwest, Katherine Enggass, Kathy Feek
Jennifer Fenstermacher, Ginny Graves, Sandee Jensen, Olga Kimball, Larry Kreisman
Tom Lopez/Margaret Lopez, Alison Marshall, Sara Otto-Diniz, Judith Pacht
H. Adam Fisher/Atsuko Sakai, Deborah Swets, Dan Tack/Anne Taylor Tack
George Vlastos, Yoshiko Yamamoto/Bruce Smith

2014年7月25日金曜日

吉成小学校6学年総合学習「復興応援プロジェクト」2014年5月~2015年2月


吉成小学校6年生の総合学習のお手伝いは3年目になります。今年度は、被災した方々のお話を聞く、被災地を実際に見学する、被災農家の方が栽培している仙台白菜を学校で栽培する、といった昨年度の活動に加えて、よりデザイン学習に力を入れてみたいという学校の要望に応えて、被災地の音をデザインして被災した方々を励ます活動を行うことになりました。530日(金)、被災した荒浜地区の畑で伝統野菜を栽培している萱場哲男さんと、亘理町の自宅を被災した渋谷セツコさんによるオリエンテーションがあり、授業がスタートしました。

2014年7月24日木曜日

〈デザインで励ますために〉


201471日(火)9401130


吉成小学校6年生2クラス63人の授業。最初の1時限は、デザインとは何か、デザインで被災地の人を励ますためにこれまでどんなことを行ってきたか又これからどんなことを考えていったらよいかの話をしました。過去の事例として2011年度に吉成小学校で図書箱を作成し本と一緒に東六郷小学校に贈った話をしました。図書箱は広げればいつでもどこでも本を選べる空間ができるようになっています。又、図書箱のデザインは東六郷小学校で行われていた「くろしお太鼓」の音から子どもたちがデザインしました。贈られた方だけでなく贈った方も嬉しい気持ちなったこと、デザインは、形、色だけでなくどういう形で贈るかというのが重要という話をしました。又、贈り方の例としてアルバカーキのカレンダープロジェクトを紹介しカレンダーにみんなのデザインを入れて贈れば一年中飾って見てもらえる、どういう形で贈るのがいいかみんなにも考えてほしいという話をしました。



風船の大レース
次の1時限は視覚言語の練習。7月3日に実際に被災地を訪問し、被災地で気に入った音、気になる音をさがしてスケッチします。現地へ行く前に視覚言語を使ったスケッチの練習を行うというものです。A4の紙4枚にそれぞれ①~④のスケッチをマーカーで行いました。①シャボン玉の一生②風船の大レース③クラップ・クラップ(手拍子使った音のスケッチ)④ウィンドチャイムの音のスケッチ





  •  ① シャボン玉を飛ばし、シャボン玉ができてからなくなるまでの軌跡を追い線や矢印を使って描きます。
  •  ② 3つの風船を膨らました後、3つ同時に手から放しそれぞれの風船の動きを追います。①よりも動きが早く、見失いやすいので難しいですが、記憶も頼りにしながら描きます。
  •  ③: 手拍子を聞いてリズムの変化や音の強弱を線や矢印などを使って描きます。
  •  ④: ウィンドチャイムという楽器を使い、音色や音の流れなどを線や矢印を使って描きます。

→④に進むにつれて描き方にも独自性が見えてきたようでした。

<子どもたちの感想の一部>
「デザインするだけでなく贈り方が大事だということがわかった。」「目に見えないものをデザインするのは難しかったけど楽しかった。」


風船の動きを見てスケッチ