2021年11月18日木曜日

デザインパターンのいろいろ ~自然の中のパターンを使ってデザインしてみよう~|建築と子供たちオンラインワークショップ

 <デザインパターンのいろいろ
 ~自然の中のパターンを使ってデザインしてみよう~>

オンラインワークショップの第二弾は、デザインの構成的原理(ここではデザインパターン)を使った、「デザインパターンってなあに?」と、「禅タングルでパターンをデザインしよう!」の2回の連続講座(指導:永野ますみさん)です。

自然にあるものをよく見ると、らせん、放射、分岐、対称、格子、直線(垂直、水平、対角、平行、蛇状を含む)、ランダム、リズムと繰り返し、ポジティブフォームとネガティブスペースなどのパターンを見つけることができます。このワークショップでは、自然のなかにいろいろなパターンがあることや、それが建築にもインスピレーションを与えていることに気づくこと、そして、これらのパターンを使ったデザインを体験します。

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デザインの構成的原理とは(by酒井敦子さん)
デザインの構成的原理(Organizing Principles of Design)は、物事の秩序や仕組み、デザインの形や構成を“整理整頓する(organize)”ための原理のことです。
一見ランダムで適当に思いつくままにデザインされているように思われがちですが、実際は、組織的、または体系的に考えることが大切で、その多くが自然に由来しています。
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<デザインパターンってなあに?>
 2021年9月23日(木)10:30~12:00

1回目は、仙台、大阪、名古屋、新潟から、大人14名、小学2年生1名、小学6年生1名、中学2年生1名の計17名が参加しました。
はじめに自然物にある様々なパターンとそれらがどのように建築に使われているかを動画やパワポで視聴しました。その後、5㎝四方の黒い紙を使って、A3の白い紙の上に3種類のパターン(らせん、放射、分岐)でデザインしていく活動を行いました。黒い紙は、2次元の平面でも、折って3次元の立体にしてもよいことにしました。
まずは、らせん、放射、分岐の形に順に黒い紙を並べてみる練習から。練習が終わると今度は気に入ったものを選んでノリで貼っていく作業です。最初は戸惑いながら、しかしやっているうちに段々と面白くなり。そうこうするうちに出来上がってきました。そして、一人ひとり工夫した点、気に入った点など作品を掲げながら発表しました。

分岐

放射

らせん

準備物
5㎝四方の黒い紙30枚、A3サイズの白い紙1枚、スティックのり、黒マーカー(細目)orサインペン

参加者のアンケートから(抜粋)
  • 繰り返しのパターンにも、向きや折り方でいろいろ変化がつけられるし、それが感じるままに表現していいことがよかったです!
  • 身近な自然が、デザインパターンを学んで見ると細かいところまで気になるのが面白かったです!
  • 放射など色々なデザインを学べて勉強になったし楽しかったです。
  • 回を追うごとに自分の思考のクセが見えてきて、それもまた楽しいです。でもやはり、子どもの発想は楽しい。
  • 最初は放射にしようと思ったが、並べているうちにらせんに変更。貼っていくうちに白い部分の形も気になり出した。前回のポジティブフォームとネガティブスペースのこと思い出しました。白い部分の形も意外と気に入ってます。
  • 自然界からパターンを読みとって、デザインを考えるって面白い発想ですね。また、自然界は有機的な形状なのに正方形の紙で表現するというところが、また面白かったです。
  • デザインと想像力は無限だなと毎回、実感させられます。年齢を問わず、デザインの基礎を学習するよい課題だと思いましたが、やはり子どもたちに体験してもらいたいなと思いました。
  • 前回に引き続き、小学2年生の息子と参加しました。動画でデザインパターンの例を見た時に、自然物など身近な形でしたので、実感し易かったようです。受講後も生活の中でパターンを見つけては教えてくれるようになりました。息子は、沢山のパーツを並べていく作業が楽しかったそうです。絵や線を描くのは難しいけれど、並べることで簡単に形や連続性などを表現できるのが良かったのかなと思います。
  • 久しぶりにデザインのワークショップに参加し、子供たちと取り組んでいた頃を思い出しました。オンラインでもできるんだと分かったことが収穫です。そして、建築と子供たちのカリキュラムがSTEAM教育だと改めて気付くことができたのも収穫でした。手を動かして作品をつくるのは理屈抜きで楽しいです。
  • 建築の「形態操作」をいくつかの単純なルールで置き換えて、その繰り返し方や組み合わせ方法で過去の現代建築を分析し、どのようにできているかを修士論文でやったことを思い出しました。当時はパターンランゲージや、ウィリアムミッチェルの形態生成論にはまっていまして。 今更ながら、テイラーさんの子どもの感性を引き出すプログラムの中に、非常に論理的な方法論がベースにあるのだろうと推測しました。

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